【レビュー・要約】『内向型を強みにする』 ~気質が脳で決まることを理解する~
今回は『内向型を強みにする』という本を紹介します。
突然ですが、私は大人数の飲み会は大の苦手ですし、休日は1人でいることが多いです。それを自分の欠点だと思い込み、何とか治そうとしてきました。
本書を読み、自分が典型的な内向型人間であること、欠点は長所にもなりうることを学びました。自分を知ることは、 成長するための一歩です。
本書から学べる事柄は
①自分が内向型なのか、気質は何で決まるのか
②内向型であることの長所や利点
③自分の貴重な天性を伸ばすための方法
になります。
内向型の方はもちろん、外向型の人にも読んでいただきたい一冊です。
ここでは、遺伝子や脳から見た内向型と外向型の違いに焦点を当てて要約させていただきます。
初めに強調したいのは、内向型も外向型も生来の気質です。すなわち、遺伝子で決まっているのです。
そして、極端に二分されるものではありません。すべての人は外向型と内向型の連続体の間に属します。
目次
外向型と内向型の特徴
外向型の特徴
・多様性を好み、単調だと飽きてしまう
・物事の中心にいるのが好き
・大勢の知り合いがいてその人たちを友達だと思っている
・大抵元気いっぱい
・聞き手になるより話し手になることが多い
内向型の特徴
・自分1人か、2、3人の親しい人とくつろぐ方が好ましい
・話したり行動したりする前に、考えることが多い
・聞き役になることが多いが、自分にとって重要なテーマについてはたくさん話す
・狭く深く。量より質
あなたはどちらに属しますか??
外向型は75%、内向型は25%と言われています。
内向型と内向型は遺伝で決まる!
気質を決める遺伝子
このような外向型と内向型の特徴はD4DR遺伝子という遺伝子が起源となります。
D4DR遺伝子は”新規性追求遺伝子”と言われています。このD4DR遺伝子はドーパミンの感受性に影響を及ぼします。長いほどドーパミン感受性が低く、短いほどドーパミン感受性が高くなります。
遺伝子と脳からみた外向型
D4DR遺伝子が長い人は外向型になります。
すなわち、外向型の人はドーパミンに対する感受性があまり高くありません。そのため、快感を得るためにたくさんのドーパミンが必要になります。
外向型の人はドーパミンを増やすために主にアドレナリンに頼ります。アドレナリンは交感神経系が働くことで放出され、脳内にドーパミンを作り出すのです。
そのため、よりたくさんのドーパミンを生産するために、どこかに行ったり、人にあったりしなければならないのです。
遺伝子と脳からみた内向型
一方で、D4DR遺伝子が短い人は内向型です。
つまり、内向型の人はドーパミン感受性が高くなります。
そのため、静かな活動でも十分なドーパミンを得ることができます。
外向型の人間が快感を得ることができるフルスロットルシステムは内向型の人にとって刺激が強すぎるのです。
内向型の人に重要となる神経伝達物質がアセチルコリンです。
アセチルコリンは、注意力と学習力に働きかけます。そして、穏やかな覚醒状態を維持する能力や長期記憶を利用する能力に影響を及ぼします。
すなわち、内向型の人は
穏やかな気持ちを持ちながら憂鬱や不安を感じないようにするために、適量のドーパミンと適量のアセチルコリンを必要とします。そのため、快適ゾーンはかなり狭いのです。
これが、内向型の人が行動を苦手とする理由につながります。馴染み深いものを好むため、リスクを負いません。それは自制心や粘り強さといった長所にもつながります。
まとめ
以上のように、脳の仕組みが遺伝的に違うことによって、気質が変わってくるのです。
外向的な人間が評価される社会ですので、内向型の私は生きづらさを感じる場面も多く、何が問題なのかすらわからない中で本書と出会いました。
無理して直す必要は無いと思います。自分の気質をよく理解することが、自分らしく生きる一歩になります。外向型と内向型の違いを理解することで、人間関係の改善にもつながると思います。
外向型の人には内向型の特徴を、まずは理解してほしいです。
内向型だけど外向的(に振る舞えるよう)な人もいます。どうすれば外向的に振る舞えるのか、というテクニックも本書では紹介されています。
興味のある方はぜひご一読を。
それでは、今回はここまでとします。
ご覧いただき、ありがとうございました。