理系研究者の書評ブログ

30代の化学系の研究者が、読んだ本の書評を書いています。

【書評・要約】『1%の努力』〜頑張り過ぎなあなたへ〜

本記事はひろゆき氏の著書『1%の努力』の書評と要点まとめになります。

目次

 

本書について

本書の概要

2ちゃんねる創始者として知られ、最近では切り抜き動画でブレイクしているひろゆき氏。
そんなひろゆき氏のこれまでの生き方がまとめられた一冊です。

「天才とは99%の努力と1%のひらめきである」というのはエジソンの有名な言葉です。
世間では努力を礼賛する名言として引用される機会が多いです。
しかし本来は「1%のひらめきがなければ、99%の努力は無駄である」という意味なのです。

ひろゆき氏は本書で「努力をすれば必ず報われる」という風潮に対して、
綺麗事なしで真っ向から切り込んでいます。
弱者がどう幸せに生きるか、が本書のテーマです。

「前提条件」「優先順位」「ニーズと価値」「ポジション」「努力」「パターン化」「余生」
上記7つの視点からひろゆき氏の生き方、考え方が記されています。

オススメしたい人

大学生やビジネスマンに是非読んでいただきたいです。
大学生にとっては、生き方の参考になると思います。
また、社会人経験が長くなるほど思考が凝り固まってしまう傾向があるかと思います。
広い視野を取り戻すためにも、本書は参考になることが多いと思います。

また、真面目に生きている人、サボるのが苦手な人にもオススメです。
本書の考え方に驚かされるでしょう。

本書の最後には、ひろゆき氏の思考法がまとめられています。
買う前にその部分をチェックして、興味を持てたら購入する、というのもありです。

 

本書の要点

ここからは私が本書で面白いと感じたポイントをまとめます。

変えられることは何か?

ひろゆき氏はオススメの本を聞かれた時に『銃・病原菌・鉄』をあげるそうです。
この本では、ヨーロッパやアメリカの白人が世界を席巻した理由は
ユーラシア大陸が東西に長かったから」ということを証拠を交えて示しています。

ひろゆき氏はこの『銃・病原菌・鉄』の答えから、「人類の努力は無意味」という結論に至ったそうです。
どんな天才でも、大陸の形は変えられません。

ひろゆき氏は環境や遺伝といったどうしても変えられない要素に逆らわず、自分が変えられる点に注目するように説きます。

そうすることで、必要なところに最大限の努力を注ぐことができるようになるのです。

上を見たら「エッグスタンド」だと思え

皆さんの家には、エッグスタンドはあるでしょうか?
エッグスタンドは卵を置くためだけの器です。
ひろゆき氏は「普通の小皿があれば、卵以外にも色々置けるから便利じゃない?」と感じるそうです。

これは比較対象が現れた時の考え方につながります。
情報が溢れている今、大富豪やセレブの生活を見聞きすることが増えています。
憧れてしまいますが、そのようなものや生活スタイルは本当に必要でしょうか?
今の生活に満足し比較しない方が幸せなはずです。人を羨んでしまいそうな時は

「エッグスタンドなんていらなくない?」

と心の中で呟いてみましょう。グッと楽になるでしょう。

優先順位を決めるときは「修復できるか否か」

ひろゆき氏は優先順位を決めることを推奨しています。
ひろゆき氏の場合の最優先事項は睡眠です。

優先順位を決めることで、無駄な努力をしなくて済みます。
とはいうものの、優先順位を決めるための取捨選択は時として難しいものです。

優先順位を考えるときに重要なのは「それは修復可能か」という考え方です。
修復可能なものは後回しにしてもいい、と言います。
ひろゆき氏の場合は睡眠は修復不可能なものです。

不可逆的に戻らないものを優先させると後悔を減らすことができます。

まとめ

本書はひろゆき氏の幼少期から現在に至るまでの生き方・考え方をまとめた一冊になります。
無駄な努力を嫌い、必要なところにだけ努力を注いできたひろゆき氏。
本記事でまとめた内容以外にも、その思考法がたっぷりと示されています。

真面目に生きている人、サボるのが苦手な人ほど、本書の考え方に刺激を受けることになるでしょう。
広い視野を身につけ、人生の幸せの総量を増やす思考法を学ぶことができると思います。

是非ご一読あれ。