理系研究者の書評ブログ

30代の化学系の研究者が、読んだ本の書評を書いています。

【書評・感想】『図解de理解 行動経済学入門』〜行動経済学初学者におすすめ〜

今回はハワード・S・ダンフォード著『図解de理解 行動経済学入門』の書評をします。 

行動経済学とは、心理学の知見を経済学に応用して、新たな経済理論の構築を目指す学問です。

例えば、天気の良い日は天気の悪い日よりも株価が上がると言われています。これは伝統的な経済学では説明がつきません。伝統的な経済学は、人が合理的に行動することを前提としているからです。

人の行動には多くの例外があります。この例外に着目したのが、行動経済学です。

本書はタイトルの通り、行動経済学の入門書になります。

・一つ一つのトピックが簡潔にまとめられている
・図解つきでわかりやすい
行動経済学の基本的な考え方が網羅されている

以上のような特徴があり、行動経済学に興味がある初学者にはとてもおすすめできる一冊です。

本書を読んで、より専門的なことが知りたくなったら、著名な行動経済学者であるダン・アリエリー先生の『予想通りに不合理』やダニエル・カーネマン先生の『ファスト&スロー』を読んでみることをおすすめします。

『予想通りに不合理』はダン・アリエリー先生が奇抜な実験をしている点が面白いです。『ファスト&スロー』は行動経済学を真剣に勉強したくなったら必須だと思いますが文量が多くちょっと難しめです。

今回は以上です。
『図解de理解 行動経済学入門』はkindle Unlimitedで読むことが可能です。1〜2時間程度でサクッと読めます。

ぜひご一読あれ。